Ghostscript でラスタライズ(#5:Tiff で保存?)
公式情報によると、ダウンスケール(-dDownScaleFactor)が使用できる保存形式は
使用バージョン: Ghostscript 9.16
前回、ラスタライズした RGB データを jpeg 保存した結果が自分的に残念だったのですが、もうひとつ残念なことがありました。
「Ghostscript での jpeg 保存では、ダウンスケール機能が(今のところ)無い」ということです。
これでは相当高い解像度(-rオプションで指定)にしとかないと、印刷した時にジャギーが気になってしまいます。
少なくともアンチエイリアスなしの 300dpi 程度の印刷物では、そのスジの人にはバレてしまうでしょう。
アンチエイリアス(-dGraphicsAlphaBits または -dTextAlphaBits)のオプションは保存形式に関係無く使えるのですが、
どうもクリッピングマスクを使用している時にはアンチエイリアスがかからないような気がします。(ちょっと自信無し)
そこで jpeg 保存は一旦おいといて、別の保存形式を探ってみることにしてみます。
- PNG
- TIFF
- PSD
ちなみにまったくの遊び心なのですが、いろんな画像フォーマット名についての話題件数を Google で調べてみました。キーワードは「画像 jpg」という感じです。多い順に並べてみました。 * jpg – 3億3000万 (64%) * png – 1億6000万 (31%) * gif – 2070万 (4%) * mag – 348万 (0.7%) * eps – 122万 (0.2%) * bmp – 92万 * psd – 73万 * tiff – 48万 これで見ると tiff って、「やや」どころか圧倒的ではないか・・・PSD 形式も RGB や CMYK が扱えますが、これを表示できるソフトは結構限られるのではないかと思います。 ということで、次は TIFF に手を付けてみることにしました。 TIFF 形式でダウンスケールするには -sDEVICE に以下6種類のうち、いずれかを指定すればオッケー・・・
- -sDEVICE=tiffscaled
- 白黒の2階調で出力(ダウンスケールしたグレー画像→2階調)
- -sDEVICE=tiffscaled4
- CMYK各2階調で出力(ダウンスケールした各色のグレー画像→各色2階調)
- -sDEVICE=tiffscaled8
- グレースケールで出力
- -sDEVICE=tiffscaled24
- RGB画像で出力
- -sDEVICE=tiffscaled32
- CMYK画像で出力
- -sDEVICE=tiffsep
- CMYK各色ごとにグレースケール画像を出力(合計4つ。特色があれば各色ごとに1つ増える)
$ gs --help GPL Ghostscript 9.16 (2015-03-30) Copyright (C) 2015 Artifex Software, Inc. All rights reserved. (略) Available devices: (略) stcolor sunhmono t4693d2 t4693d4 t4693d8 tek4696 tiff12nc tiff24nc tiff32nc tiff48nc tiff64nc tiffcrle tiffg3 tiffg32d tiffg4 tiffgray tifflzw tiffpack tiffscaled tiffsep tiffsep1 txtwrite uniprint xcf xes xpswrite有効なのは tiffscaled tiffsep の2種類のみのようです。公式には6種類の説明があるんですがね・・・。 実際、
$ gs -dSAFER -r288 -dDownScaleFactor=4 -sDEVICE=tiffscaled24 -o out.tif in.pdfとしてみても、72 dpi の画像が欲しいところが、288 dpi の画像が生成されてしまいます。 しかし Ghostscript のバージョン 9.05 までは、6種類すべて使用できていたようです。9.06 以降、現行 9.16 までは上記2種類のみになってしまってます。 このためだけにバージョンダウンするのもアレなので、次回、少しあがいてみます。 つづき(ビルド)
使用バージョン: Ghostscript 9.16