色差計算器(CIE76,CIE2000)を作成しました

2020年9月2日

2つのL*a*b*値間の色差値を計算するアプリです。 計算できる色差値は、 よく使用されているらしい「CIE76による色差値 ΔE」と より人間の知覚に近いらしい「CIE2000による色差値 ΔE00」の2種類です。 出典:Japan Color認証制度ICCプロファイルに関する解説 (p.10) 色差値を簡単に説明すると、 ・その値が0であればまったく同じ色に見える ・その値が大きくなるほど色の違いを大きく感じる という人間の感覚に基づいた数値です。 ΔE の計算式は3次元的な距離を求める式と同様に、 math_dE となり、2つのL*a*b*値によっては暗算で算出可能です。 一方 ΔE00 については複雑な形となり、 math_dE00 さらに上式中に出てくる各パラメータも計算しなければなりません。 (このアプリでは、kL=kC=kH=1 としています) なお、上式2つは、Color difference(wiki)より拝借いたしました。 では、具体例を見てみます。
L*a*b*(40,50,0)(50,50,0)(50,50,10)
ΔE1010
ΔE009.55.2
色が3色あります。真ん中の基準色Bに対して、L* だけが 10 小さい色Aと、b* だけが 10 大きい色Cです。 人間の感覚的には、「色Aと基準色Bの色差」と「色Cと基準色Bの色差」では、前者のほうが大きく感じられるのではないかと思います。 しかしこの色差を ΔE を使って評価してみますといずれも 10 となるので、「色の違いは同程度」という結果になってしまいます。 一方 ΔE00 を使うと、色差が大きく見える所は大きな値(9.5)であり、同様に小さく見える所は相対的に小さな値(5.2)と なっていて、ΔE にくらべると ΔE00 の方が人間の感覚により近そうだ、ということが判るのではないかと思います。 このアプリでは、ΔE と ΔE00 を両方同時に算出するようになっています。 目的に合ったものをご利用ください。