2020年9月2日
私は CentOS6.5 (64bit) 上で Thunderbird を使用してます。
ところがメールの作成やアドレスの登録などの文字入力の際に、日本語が入力できない現象が発生します。
「入力ウィンドウがありません」とかの警告もでてしまいます。
他のアプリケーションでは日本語入力がちゃんとできるのに・・・
これまで何度か Google 先生に聞いてみたのですが、どうも解決策が見つからなくて、
gedit などの日本語が入力できるテキストエディタに入力してからコピペする、という逃げに徹していました。
が、とうとうメンドくさくなったので、解決に向けての何度目かのトライに踏み切りました。
そして、ようやく解決できたのでここにメモを残しておきます。
問題は、32bit版の Thunderbird をインストールしていたことだったようです。
逆にいえば OS が 32bit 版の人はこの問題が発生していない、ということになると思います。
Thunderbird では日本語入力に ibus-gtk というパッケージを利用しているようなのですが、
Thunderbird が 32bit 版であれば、ibus-gtk も 32bit 版をインストールしておかないといけないようです。
もしくは、64bit 版の Thunderbird をインストールすれば良いようです。
現状確認
まず、OS の情報です。
$ uname -a
Linux plkl 2.6.32-431.5.1.el6.x86_64 #1 SMP Wed Feb 12 00:41:43 UTC 2014 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux
そして Thunderbird 実行ファイルの情報です。
$ file /opt/thunderbird/thunderbird
/opt/thunderbird/thunderbird: ELF 32-bit LSB executable, Intel 80386, version 1 (SYSV), dynamically linked (uses shared libs), for GNU/Linux 2.6.18, stripped
確かに 64bit の OS 上に、32bit の Thunderbird がのっかっています。
では、ibus-gtk は?
$ yum list ibus-gtk
ibus-gtk.x86_64 1.3.4-6.el6 @base
これは 64bit 版のみインストールされています。
それでは、2通りの解決方法を示します。
CASE1: ibus-gtk(32bit) をインストールする場合
$ yum install ibus-gtk.i686
注意点は ibus-gtk の後ろに、
.i686 をくっつけることです。
うまくいけば、次のように 32bit と 64bit 両方がインストールされていることが確認できます。
$ yum list ibus-gtk
ibus-gtk.i686 1.3.4-6.el6 @base
ibus-gtk.x86_64 1.3.4-6.el6 @base
これで Thunderbird (32bit) を起動すれば、日本語入力ができるようになりました。
CASE2: Thunderbird(64bit) をインストールする場合
または 32bit 版の ibus-gtk をインストールすること無しに、64bit 版の Thunderbird をインストールするテもあります。
公式ページからは簡単にダウンロードできないみたいなので、
ここから 64bit 版をダウンロードします。
あとは展開して適当な所へ移動すれば完了です。
一応、64bit 版であることを確認しておきます。
$ file /opt/thunderbird-64/thunderbird
/opt/thunderbird-64/thunderbird: ELF 64-bit LSB executable, x86-64, version 1 (SYSV), dynamically linked (uses shared libs), for GNU/Linux 2.6.18, stripped
これを起動すると、ちゃんと日本語入力ができるようになりました。
どちらのやり方でも日本語入力ができるようになります。
ただ公式ページから 64bit 版の Thunderbird がダウンロードできないことからすると、
CASE1 のやり方のほうが良いかもしれませんね。